針灸に関する用語の解説

針灸治療に関する用語集

【 顔面神経麻痺② 】

顔面神経麻痺の原因と症状については
別ページの『顔面神経麻痺①』をご残照ください。

こちらでは顔面神経麻痺における後遺症について書きます。

ところで、顔面神経麻痺はしばしば三叉神経痛(俗称 顔面神経痛)
と混同されている方がいますが、別物です。

顔面神経麻痺は、放置しても自然と治ることもあります。

ですが、末梢性顔面神経麻痺の原因の1つにウィルスが
関与していますので、放置によって再発のリスクは高まる
恐れがあります。
特に中枢性の顔面神経麻痺は主因(脳血管障害など)の
治療が最優先になりますので、やはり全ての顔面神経麻痺
は何かしらの治療をすべきと考えます。

顔面神経麻痺の治療は、早期に行うことで改善の可能性を
高め、後遺症を残しづらいというデータがあります。

 
もちろん、病因や症状の程度・範囲・治療法によって回復の
経過は十人十色です。
末梢性の症状の神経障害の軽度のものであれば、適度な
治療で後遺症を残さずに回復しますが、重度の症状の場合
はしばしば後遺症を残すことがあります。

顔面神経麻痺の主な後遺症

①病的共同運動

病的共同運動は不随意運動と言われるもので、
何らかの原因で顔面神経の再生の際に本来の場所と
異なるところに再生してしまったために起こる後遺症
です。
顔面神経麻痺の後遺症のなかで最も頻度の高い
症状で、例えば、まばたきの筋肉に行く神経が口の周囲
の開け閉めに使う筋肉に再生してしまい、口の開閉に伴い
目が動くという共同運動が起こってしまいます。
病的共同運動は、神経が再生しはじめて顔面の筋肉が
動くようになる頃に発症します(発症して約3~4ヶ月頃)

②顔面拘縮

麻痺側の顔が安静時も非対称にみえ、顔面筋のこわばりが
残る状態。また、目の周りや顔面の筋肉が痙攣したりすること
もあります。更に、ストレスなどによって治癒したはずの顔面が
突如としてピクピク自分の意思と関係なく動くこともあります。
特に口の周り、まぶたの下、頬周辺に起こりやすい。

③ワニの涙

食事の際に多量の涙が麻痺側の目からでます。
ワニは食べ物を食べると涙が出るといわれてますので
「ワニの涙」と呼ばれています。これは唾液腺と涙腺を
担う神経が再生の過程で混同することによって起こります。

④アブミ骨筋性耳鳴

一過性の難聴や耳鳴りが目を閉じたり、口を動かしたりした
際に起こります。これは本来表情筋を動かす神経線維が
誤ってアブミ骨筋(鼓膜に伝わってきた振動を増強して内耳に
伝える筋肉)に再生したために起こります。

顔面神経麻痺は、早期の治療と地道なリハビリが回復の
鍵になります。
また、針灸治療では発症から長く時間が経過し、後遺症が
残る場合にも効果を表します。

 
しかし、過度な刺激や神経走行を無視したマッサージは、
病的共同運動を引き起こすリスクが高まります。

適切なアドバイスを受け、リラックスして前向きに行うことが
早期回復の近道です。